縮毛矯正を施術するに必要な毛髪構造と知識

□縮毛矯正を施術するにあたり毛髪構造や仕組みが必要不可欠です。わたしたと一緒に毛髪知識を高めてみませんか?きっと貴女の髪も美髪に生まれ変われるはずです。

イワイdesイワイdes

こんにちはnatyのイワイです。

□私たち美容師は毛髪に対して負の仕事つまり毛量を減らしたり長さをカットしたりする事が基本的な仕事ですがデザインや悩みに応じてパーマ・カラー・縮毛矯正・セットなど毛髪の状態(構造)に合わせた道具や薬剤のコントロールを行いながら施術を行うわけです。

□この毛髪知識は美容師だけでは施術をする上で非常に不利な状況をが生まれてしまうケースがあります。
一番はホームカラーそして日々のヘアケアやセット方法です。

□それでは毛髪構造知識とどう関係あるのか?
私たちサロンではお客様に対して年に数回しかお会いする事が出来ませんつまり髪を触る時間は圧倒的にお客様が多いわけです。
普段皆さんが何気なくしていることが時間経過で取り返しがつかないケースが生まれてしまう事もあります。

□このような状況を毛髪のメカニズムを知る事で未然に防げるのではないのでしょうか?
どんなに丈夫な毛髪でも知識のない方が無理な方法を重ねる事が無いように・・・

□美髪はお客様の協力がなければ作り上げる事が出来ません。
いつもキレイな髪・ストレスのない髪作りを私たちにお手伝いをさせて下さい。

※前置きが長くなりました^^それでは毛髪知識講座を始めますので楽しく読んで見て下さい。

毛髪構造その①毛髪は何で出来ている?

私達美容師では当たり前ですがゲストの方々からすると毛髪は毛髪ですよね?て感じこれはごく当たり前の事ですね^^それでも色々な事を分かっている方もいらっしゃると思いますが今回はなぜ毛髪構造と縮毛矯正が関係あるのか❓をサクとレクチャーしますね。

以前も毛髪については他のページにて触れていますが今回は縮毛矯正との関係性を深める為の内容になります。

毛髪サイエンス

□イラストですが毛髪構造のになります。
毛髪は18種類のアミノ酸の集まり(毛髪組織)です。この集まりこそケラチンタンパクとして一本の毛髪になるわけですね^^
つまり毛髪はタンパク質と言う事になります人間の体も同じですね。水素・窒素・酸素・炭素・カルシュウムで構成

ここでpointです。

□では、毛髪のケラチンたんぱく質を作る為に必要なアミノ酸つまり【塩基性・酸性】ですね。
酸とは水溶液中で水素イオンH^+を生じるものである。また、塩基とは、水溶液中で水酸化物イオンOH^-を生じるものである
更に詳しく簡単にまとめると水素イオンが多いと酸性(それに比例して水酸化物イオンが少ない)。
次に、水素イオンが少ないと塩基性(水酸化物イオンが多い)。ということ。

□この内容から毛髪の等電点PH4.5~5.5(弱酸性)よりに毛髪のたんぱく質は構成されている為水のPH7により毛髪の等電点が崩れキューティクルが開き水分によりわずかながら水膨潤をするわけです。

□この作用を利用して毛髪の隙間についた汚れやトリートメント剤などを洗いキレイにするわけです。

□ブローやセットと言うのも同じで毛髪の内部には水素結合というものがあります。この結合は水に濡らすだけで簡単に緩め乾かすことで再結合つまりカールをつけたりストレートにしたりをすると言う事ですね。

※左から水素結合がつながっている状態・真ん中は水分により水素結合が緩んだ状態・乾かす事で再結合した状態です。

ここでpointです。
□縮毛矯正をする時はこの作用と同じことを今度は化学的に行う事【浸透】させる為にアルカリ剤を必要とするわけですね。

□どうでしょうか?ここまで少しお分かり頂けましたでしょうか?

縮毛矯正と毛髪の関係性について

□今度は水分を薬剤に置き変えて毛髪内部の結合を緩める事これが縮毛矯正の薬剤反応です。
水素結合は簡単に水分を与える事で緩みますがSS結合は非常にしっかりとしている為緩める事が大変です。

□そこで必要なのが毛髪自体をより柔らかくする為にアルカリ剤が必要になります。

□分かりやすく図解で表すと上のイメージです。
アルカリの役目は大まかに言うと真ん中まで3番目で最後のSS結合に関してはアルカリの力だけでは結合を緩める事が出来ませんそこでチオグリコール酸と言う薬剤が必要になるわけですね。

□つまりアルカリ剤の役目はチオグリコール酸の薬剤反応を助ける働きをしているわけです。
このアルカリが軟化・膨潤作用として必要ですが何度も繰り返し過剰に付けたりすることで今度は結合を緩める前に内部結合を溶かしてしまう事が有ります。

□ここで専門用語の一つで可逆毛・不可逆毛とあります。
つまり反応を起こす前と同じ状態に戻すことが可能な可逆毛と無理な反応を起こしてしまい元には戻れない場合は不可逆毛と言う事です。

□その為にはアルカリ度チオ濃度のバランスが必要となるわけです。
この部分に関しては各メーカーさんがより傷まずに的確に結合を緩める縮毛矯正剤を開発しているのですね。^^

□ただし毛髪状態は個々に違います又クセの強さに関しても違いますから毛髪状態により非常に難しい選択をするケースもあります。
毛髪状態と反応させる薬剤が一致しなければ皆さんが縮毛矯正で失敗した!と言う様な場合は上記の様な事が起こっていることが多々あります。

□この一致させると言うのは非常に難しくカラーリングの回数や普段のお手入れ方法などが複雑に絡み合い現在の状況になっているんですね。
また今まで述べたような毛髪知識が無ければ成立しません。

どの様な過去の施術が縮毛矯正失敗を招くのか?

□1)何度も繰り返しますがホームカラーと白髪染めとブリーチ
□2)サロンによる白髪染めとハイトーンカラーの繰り返し
□3)毛先のデジタルパーマと他店での縮毛矯正部分の修正

□大きく分けるとこの3点が重要です。
いずれも繰り返しの施術によりアルカリ反応が進み毛髪内部の分解・流失が毛髪強度を弱めてしまう為に少しでも強い薬剤が毛髪に付いてしまう事で耐えられない薬剤調合や反対に弱い薬剤調合でも過剰に反応してしまう事が多々あります。

□デジタルパーマに関しては矯正部分にかけている時点で熱を利用してカールを出している時点で水分や脂質が抜けている場合が多く世の様な毛髪をストレートにする事は非常にリスクが伴います。状態によってはカールは取れても枯れ枝の様に硬く剣山の様に炭素か状態へと変化してしまいます。

※エンパニ矯正やエンパニカラーに関しては上記の様な問題については改善可能な技術です。

□ちっと飛躍し過ぎてしまいましたので軌道修正を行います^^
毛髪についてもう少しお話をしたいと思います。

毛髪の周期と成長について

毛髪のの成長

□毛髪は毛乳頭より毛細血管から運ばれてくるアミノ酸・ミネラル・ビタミン栄養素と酸素を受け取り毛母細胞に運ばれます。

□そして毛母細胞は分裂を繰り返しながら数を増やし徐々に押し上げられ角化していきます。つまり毛髪は細胞分裂をし角化してできたものが毛髪

□色素細胞は毛髪の色を決定するメラニン色素を形成し、毛髪の一番大切な結合組織の集まる皮質になる前の毛母細胞にメラニン色素として送りだされます。

毛髪の周期

□毛髪には毛髪周期があります。一定期間で抜けていきますが・・・

毛髪サイクル画像

□上の図の様に毛髪は一定のサイクルで生え変わりを繰り返しています。

□成人の毛髪は10万本と言われています。寿命男性と女性で多少の差がある様です。

男性5~6年

女性が7~8年と言われています。

□一日に抜ける髪の本数は5~60本と言われていますが環境や個人により差があります。

□年齢と共にこの毛髪サイクルが崩れてしまう事で髪が細くなったり本数が減ってしまいます。

□このように毛髪も変化する事で当然本来の水分量や脂質そして内部結合などにも変化が・・・

□変化が起こる年齢は40代くらいから始まりますがこの世代からカラーリング(白髪染)の回数が徐々に増えます。

※このカラーリング回数が増える事で髪に負担がかかりやすくなりダメージにつながり始めるわけですね
髪の変化に対応した技術がエンパニ技術です。

※本日はここまで続きは他のページと合わせて書き足します。